
日本茶の代表格である「煎茶」と「抹茶」。どちらも同じ茶葉から作られる緑茶ですが、その違いは見た目だけでなく、栽培方法や製法、味わいに至るまで大きく異なります。
また、どちらも和菓子との相性が良いことで知られていますが、煎茶はすっきりとした後味で甘さを引き立て、抹茶は濃厚な旨みとほろ苦さで和菓子の味わいをより引き締めるなど、それぞれに異なる魅力があります。結論から言うと、煎茶と抹茶の違いは育て方・加工方法・飲み方にあり、それがそのまま風味や成分の違いにつながっています。作り方から違う、まったく別のお茶とも言えます。
この記事では、煎茶と抹茶の違いを基礎から解説していきます。


日本に44人しかいない
日本茶鑑定士が在籍。
その専門知見をもとに
本内容を監修しています。


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煎茶と抹茶の違い|同じ茶葉からでも作り方から違う
煎茶と抹茶は、同じ茶の樹から作られるものの、栽培方法と製造工程が大きく異なります。
| 煎茶 | 抹茶 | |
|---|---|---|
| 栽培 | 日光を十分に当てて育てる | 摘採前2〜3週間 茶園を覆って遮光する |
| 製法 | 蒸して揉んで乾燥させ 針状の茶葉に仕上げる | 蒸さずに乾燥させた 「碾茶(てんちゃ)」を 細かく挽いて粉末状にする |
| 飲み方 | 急須に茶葉を入れて お湯を注いで抽出して飲む | 粉末の抹茶にお湯を加え 茶筅(ちゃせん)で点てて飲む |
| 味わい | さわやかな渋みとうまみ バランスがとれた味 | 茶葉を丸ごと飲むため 濃厚なうまみと風味 |
| カフェイン | 中程度 (100ml約20mg) | 高め (100ml約30mg) |
そもそも抹茶とは?|煎茶の茶葉をそのまま粉にしたものではない
抹茶の正体は「碾茶(てんちゃ)」を
石臼で挽いたもの

抹茶は、一般的な茶葉をそのまま粉砕したものではありません。
原料となるのは**碾茶(てんちゃ)**という、抹茶専用に栽培・加工された茶葉から作られます。
碾茶は収穫前の一定期間、日光を遮った環境で育てられます。光を遮ることで渋みの原因となるカテキンの生成が抑えられ、うまみや甘みのもとになるアミノ酸(テアニン)が豊富に残ります。収穫後はさらに、茶葉から葉脈や茎を丁寧に取り除き、やわらかい葉肉だけを選び出します。この手間のかかる工程が、抹茶ならではの深いうまみとなめらかな口当たりを生み出しています。

抹茶の製造方法には、伝統的な石臼でゆっくりと挽く方法と、専用の粉砕機を使ってきめ細かく均一な粉末に仕上げる方法があります。いずれの方法でも粒子は非常に細かく、それが抹茶特有のなめらかな口当たりを生み出しています。
一方で、この細かさを実現するには時間と手間がかかり、大量生産には向いていません。抹茶が他のお茶と比べて高価になりやすいのは、こうした製造工程のコストが背景にあります。
煎茶と抹茶の違い味わいの違い|なぜ抹茶は「濃い」と感じるのか
煎茶や番茶は茶葉にお湯を注いで成分を抽出し、茶葉そのものは飲みません。
一方、抹茶は粉末をお湯に溶かしてそのまま口にするため、茶葉の成分を丸ごと摂ることになります。香り・旨み・コクがダイレクトに伝わるぶん、「濃い」「重たい」と感じやすいのはこのためです。
| 煎茶 | 抹茶 | |
|---|---|---|
| 味わい | すっきりとした飲み口 ほどよい渋みと旨みのバランス 爽やかな香り | 濃厚でコクのある味わい 強い旨みと自然な甘み クリーミーな口当たり |
| 特徴 | 日常的に飲みやすい 食事とも合わせやすい | 茶葉を丸ごと飲むため 風味が凝縮され 余韻も長くなります |
| 飲み方 | 茶葉をお湯で抽出し 液体のみを飲む | 粉末をお湯に溶かし すべて飲む |
| 栄養成分 | 少ない | 多い |
抹茶と煎茶の味の差は、栽培段階から生まれています。
- 煎茶:日光を浴びて育つ → 渋み成分(カテキン)が多い
- 抹茶:遮光して育てる → 旨み成分(テアニン)が増える
この違いが、煎茶=さっぱり・抹茶=濃厚という味わいの差につながっています。
粉末茶とはどう違うの?|日常使いに選ばれる理由
粉末茶は「普通のお茶」を粉砕したもの

粉末茶は、煎茶や番茶など身近なお茶を細かく粉砕して作られます。抹茶のような覆い下栽培や石臼挽きといった特別な工程はなく、製法はシンプルです。抹茶と比べると色はやや淡く、苦みや渋みを感じやすい傾向がありますが、その分価格は手頃で、毎日続けやすいのが大きな魅力です。
急須も茶葉も不要、溶かすだけ
粉末茶はお湯や水に溶かすだけで一杯が完成します。マグカップでもマイボトルでも使え、茶葉のような後片付けも必要ありません。忙しい朝や職場でのひと息など、「手軽においしいお茶を飲みたい」という場面にぴったりです。
和菓子に合うのは煎茶?抹茶?
| 煎茶 | 抹茶 | |
|---|---|---|
| お菓子との相性 | 甘さを引き立てたい | 味を引き締めたい 味のコントラストを楽しみたいとき |
| お菓子との相性 | すっきりした渋みで 後味をリセット 甘さを邪魔せず 軽やかに楽しめる | 濃厚な旨み+ほろ苦さ+甘みで 完成するイメージ |
| おすすめ スイーツ | 大福 どら焼き まんじゅう | 練り切り 羊羹 上生菓子 |
「和菓子といえば抹茶」という印象が強いのは、茶道の影響が大きいと考えられます。
茶道の場では、濃い抹茶に甘い干菓子や上生菓子を合わせるのが一般的で、こうした文化が「和菓子×抹茶」という組み合わせのイメージを広く定着させてきました。
一方で、日常的に楽しむ和菓子においては、すっきりとした飲み口の煎茶のほうが、気軽に合わせやすいという側面もあります。どちらが「正解」かではなく、そのときの気分やシーンで選ぶのが楽しみ方のコツです。
休憩時間におすすめ|手軽な煎茶とのペアリング

| 煎茶 | |
|---|---|
| スティック 羊かん | 個包装で食べやすい 煎茶の渋みが甘さを引き立てる |
| まんじゅう 小粒の大福 | こしあんの上品な甘さと 煎茶の香りがよく合う |
| 煎餅・おかき | 塩気と煎茶のさっぱり感は 食事の延長としてもおすすめ |
| チョコレート | 煎茶の渋みと カカオの苦みが好相性 |
デスクやソファでさっと楽しむなら、手を汚さず食べられる一口サイズのお菓子がおすすめです。
急須で淹れた煎茶と一緒にどうぞ。「お菓子を選んでからお茶を決める」という逆の発想も、新しいペアリングを見つけるきっかけになります。
まとめ
- 煎茶は急須で淹れ、抹茶は茶筅で点てる。製法・飲み方がまったく異なる
- 抹茶と粉末茶は、見た目は似ていても、育て方・作り方・楽しみ方がまったく違う
- 「抹茶=和菓子」のイメージが強いが、煎茶も和菓子との相性は抜群
- 休憩時間には手を汚さない一口サイズのお菓子と煎茶の組み合わせがおすすめ
▼ 煎茶の種類・製法・淹れ方など、もっと詳しく知りたい方はコチラの記事をご参照ください。

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( ´,,•ω•,,)_🍵~♡お茶どうぞ
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